「持続可能な開発目標(SDGs)」を中核とする「我々の世界を変革する:持続可能な開発のための2030アジェンダ」が、「国連持続可能な開発サミット」で採択されて3年余りがたつ。目標達成に向けて、企業も積極的に参加している。目標2「飢餓をゼロ」に着目してみよう。「経団連SDGs特設サイト」によれば、キリンホールディングス、アサヒグループホールディングスといった飲料メーカーをはじめ様々な業種で日本を代表する企業が名乗りをあげている。
2016年末に制定された韓国版スチュワードシップ・コードは、2017年に入り、機関投資家が受入れを続々と表明した。2018年11月現在、70の機関投資家が受入れを表明している。機関投資家のスチュワードシップ・コード受入れが拡大していく中、韓国国民年金公団(以下、韓国国民年金)が2018年7月にスチュワードシップ・コードの受入れを表明した。
毎日のように届く世界のメールニュースの中で、今週私の目に留まった記事は、「The Climate Group」が発表した「NTT commits to electric vehicles and tackling energy waste (29 October 2018)」だった。NTT(日本電信電話株式会社)がEV100 とEP100 両方にコミットし、それは世界でも初めてだという内容だ。近年多くのイニシアティブが発動しているが、その中でもRE100やEV100に比べ、やや地味な感じが否めないEP100。そもそも「EP」ってなに?実はこのEP=Energy Productivity (エネルギー生産性)、またはEnergy Efficiency (エネルギー効率)は、大きなポテンシャルがあるのではないかと感じている。
産業革命期の工場法は労働者保護普及の「触媒」となった
産業革命期に革新者オーウェンの実験に始まった労働者保護の実践は、一部の先進的な工場に波及するにとどまった。次々とフォロワー工場を巻き込み、その実験自体が「当たり前」の企業プラクティスとして社会に受け入れられることはなかった。
現代の労働問題への対応は企業に利益をもたらすのか?

長時間労働の是正は企業に利益をもたらす。それが産業革命期の工場法の経験であった。

しかし、その利益は長期的に実現される。より良い労働環境と労働条件、十分な報酬でもって労働者に報いたとしても、生産性の向上につながる作業能力の向上をもたらすまでには、一定の時間がかかる。また、生産技術革新のための研究開発投資や設備投資が利益をもたらすのにも一定の時間がかかる。そのため、経営者には、「長期的な視野をもって」経営に当たることが求められる。長時間労働の是正に伴う研究開発投資や設備投資や人材投資が、企業に長期的な利益をもたらすという先見性とそれを実現するための戦略立案能力、実行力等の経営能力が必要になる。さらに、そうした投資支出に耐えうるだけの資本力をもった安定した企業であることが要求されるであろう。