Friday, 15 February 2019 14:45

■韓国のPM2.5問題

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「三寒四微」「PM2.5より寒い方がマシだ」

寒さ厳しい韓国で、このような言葉が定番の挨拶のようなものになっている。三寒四温からの造語で、三寒四微[3日寒く、4日PM2.5(微小粒子状物質)という意味]という言葉が登場した。寒ければ、コートを羽織れば良いし、暖房もある。しかしPM2.5はマスクをしても、喉が痛い、鼻がムズムズする、空気の入れ替えもできないので、家の中の空気まで淀む。青空を見たのはいつだったか記憶にないという会話が行き交う。

今年の韓国は、初冬に-10度以下の厳しい寒さがあったものの、その後は0度前後の暖冬であった。しかし、暖冬と引き換えに、PM2.5とPM10(微小粒子状物質)に悩まされる冬となった。冬は唯一、風向きの影響でPM2.5とPM10の影響が少ない季節だ。西風が弱まる寒い日にはPM2.5の影響は比較的少ない。春夏秋は西風が吹く日が多く、中国から風に乗ってPM2.5が襲来する。ただ、寒くなると、北風が強まり、さらには風速も上がるため、PM2.5の濃度が低下する。

PM2.5は韓国では深刻な問題になっている。PM2.5濃度が高い日は、老朽化した車の通行を規制するように政府は働きかけているが、それだけでは効果は微々たるものだ。根本的な原因である中国発のPM2.5濃度を下げなければいけないのだが、解決どころか年々、ひどくなっている。

韓国は、2019年2月15日から「PM2.5特別法」を施行する。内容は以下の通りだ。
1. PM2.5濃度が一定基準より高い場合、学校休校もしくは短縮授業勧告
2. PM2.5の影響を特に受ける階層(お年寄りや妊婦、乳児など)を具体的に特定
3. PM2.5排出施設の稼働調整
4. 老朽化した自動車など運行規制対象の自動車の範囲を具体化
5. PM2.5特別対策委員会の構成・運用

毎朝、PM2.5濃度をチェックすることから1日が始まる。濃度が高い日は外出を極力控え、外出時はマスクを必ず着用するように筆者は心がけている。周りには、PM2.5濃度が高い日は保育園や幼稚園に子供を登園させないという保護者もいる。幼稚園や学校の入り口には、PM2.5濃度を知らせるボードが必ずある。

この問題を早急に解決しなければ、人体に影響が出ることは目に見えている。いや、すでに影響が出ている。韓国では花粉症患者はほとんど見かけないが、PM2.5で鼻がムズムズしていたり喉がイガイガしたりしている人は年中、見かける。喘息を抱えている人にとっては、計り知れない苦痛だ。

韓国国内だけで解決できる問題ではない。韓国 行政安全部 国家情報資源管理院の調査結果(2015年1月から2018年3月)によると、韓国国内のPM2.5濃度が高い場合、風向きは西風で、中国からの流入が有力だとしている。いくら国内で対策を立てたとしても「のれんに腕押し」である。中国と真剣に対話し、解決しなければいけない。韓国政府は中国に要請を続けているとは言うが、国民が体感できるような成果は見当たらない。

中国政府は、中国のPM2.5問題は改善されているとし、PM2.5問題は韓国国内に原因があると指摘している。中国は2013年から大気汚染削減措置をとっており、2018年までに汚染物質を40%以上削減したと主張している。

2019年9月に韓国と中国の両国間で韓中PM2.5共同研究について議論する予定だ。どちらに問題ではなく、双方が話し合いを進め、双方が解決のために歩み寄らなければいけない。

出典:
http://www.ltn.kr/news/articleView.html?idxno=21732
http://news.chosun.com/site/data/html_dir/2019/01/22/2019012200334.html
http://www.mdtoday.co.kr/mdtoday/index.html?no=345227 
(韓国語 原文のまま)