閑話休題 (36)

Friday, 28 September 2012 00:13

No.30:経済の底は希望

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なべの底を比喩して「なべは必ずふちに向かってあがっていく」、景気の底は同じように、これ以上悪くならない確実なものがあるという状態、だから上向くのみ、という意味で「希望」だ。二番の底は何か「意見底のような状態が、実は階段の1ステップに過ぎず、また一段がぐんと落ちて安定する」。二番底かと思って安心したらまた、奈落の底に落ちていく、それが恐慌だ。底は常にあとからしか確認できない。景気の明るさが見えず、加えてのデフレ傾向、将来の不安に満ちている。その不安が経済では厄介だ。経済動向には人間の心理作用が強く働く。

不安を抱くことがその不安を自己実現させてしまう。ケインズは不況とは、人が本来商品を買う手段としてのお金を将来の不安に備え、商品よりお金を貯め込んでしまう状態。お金さえあれば安心だと思う。売り手はものが売れないから値段を下げる…でも売れない。お金を貯めていたほうは、お金の価値が上がることになるため、ますます貯める。そして,ものは売れなくなる悪循環。これで不況が進み、恐慌に行くプロセスになる。デフレが怖いというのは、そのプロセスに入る恐れがあるからだ。政府や日銀がデフレを放置しないという強いメッセージをきちんと市場や人々にわかる形で伝え、不安を取り除くことが大事。最後に悪徳の勧め「質素、倹約に努めるという個々人の美徳的な行動がまとまれば、結果としてさらに人々の生活を脅かすものになる。昔から多くの経済学者が指摘しているが、浪費や美食などの多少の悪徳を許して経済を刺激しないと経済は生きていけない」。希望という名の固い「底」を踏みしめて立っているのならうれしい。(日経経済教室より)

 

Thursday, 27 September 2012 23:49

No.29:他人の心を理解する

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人間の本能とは厄介だ。他人を「思うようにしたい」という欲がある。そこには、満腹がない。人間の進化の過程にはブレーキがかかっていない。人には、つまりそのためのブレーキが必要だ。これは、意識的にブレーキをかけるしかない。人間の脳にそれを加える必要がある。「思うようにしたい」という欲にブレーキをかける機能を脳に加える。それが教育であり、宗教の仕事だった。「欲を制限しろ」などいうのは、話すべきでない。それは、お坊さんの仕事である。

他人の心を理解すること、それは、個人と団体では違うと、多くの人はそう思っている。ところが、脳つまり心という働きに関しては、個人と団体は違わない。なぜなら他人が理解しない理屈や感情は、じつはないのと同じ。ほとんどの人は、心とは個人に限るものだと思っている。しかし、個人に限られた心なんて、ほとんど意味がない。感情も理屈も、他人が理解されてはじめて意味を持つ。世の中で生きていくかぎり、必要なことは他人の心を理解することである。人の心が分かる人は、共通だということで、共通とは、「同じ」ということである。個性が心にあるなどと思うから、心は違って当然と思いこむ、個性とは身体、心ではない。それは思うようにしたい心を抑えること、他人の心を理解することである。(養老先生から)

 

 

 

Wednesday, 26 September 2012 11:20

No.28:人を動かす

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人を動かす3原則を覚えましょう。第一に「批判も非難もしない、苦情も言わない」。人は、たとえ自分がどんなに間違っても、自分が悪いとは思わない。よって、人をうまく扱うには、相手を非難せず、理解するように努めることが大切だ。第二に「素直で誠実な評価を与える」。人は例外なく、他人から評価を受けたいと望んでいる、ゆえに、人をほめ、評価してやれば、その人の心を自己の手中に収めることができる。第三は「強い欲求を起こさせる」。人を動かす最善の法は、相手の心の中に強い欲求を起こさせることである。

すなわち、その人の好むものを問題にし、それを手に入れる方法を教えることで、人は動く。以上、「批判、非難、苦情は言わず」「素直で誠実にほめ」「強い欲求を起こす」の3つを身につけることだ。次に、人をうまく説得する12原則は以下の通り。これも覚えておくといいかもしれない。つまりこの原則を守れば説得できる。

① 議論を避ける
② 相手の意見に敬意を払い、誤りを指摘しない
③ 自分の誤りを直ちに快く認める
④ 穏やかに話す
⑤ 相手が即座にイエスと答える問題を選ぶ
⑥ 相手にしゃべらせる
⑦ 相手に思いつかせる
⑧ 人の身になる
⑨ 相手の考えや希望に対して同情を持つ
⑩ 人の美しい心情に呼びかける
⑪ 演出を考える
⑫ 対抗意識を刺激する

 

Monday, 10 September 2012 17:36

No.27:お元気ですか?

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お元気ですか?よく挨拶に使う「元気」、実は大変な専門用語・学術用語。元気の「元」は、大きいとか普遍的という意味。そこから空間的には「もと」、時間的には「はじめ」、という意味になる。「気」は、エネルギー、クリエイトする力、すなわち創造力。したがって元気は、本質であり根元、元気があるかないかが人間、人物の一番基本的な要素ということになる。反対語は「客気」。すぐ挫折する、続かない。お客のように今来ていたと思ったらすぐいなくなるという意味。これに対して元気は、何事があっても常に前向き、変わらぬ創造力、活動力を持続する。

元気を骨力ともいいます。骨は我々の骨格を作るとともに、身体の中で一番大切な機能。栄養、造血、酸やアルカリの調整、いろいろなエネルギーの維持といった人間の神秘的な働きはほとんど骨の中で行われている。骨と髄(骨髄)で行われている。我々の大切なものは必ず奥深い場所、堅固な骨の中にしまい込んでいる。人物であることの第一義は何であるかというと、要するに骨力があるということになる。元気・気力があることです。元気、骨力は創造の力、クリエーションの働き、同じ力でも物質的な体力よりも精神的な力が高まってくる。これを気力という。人間と他の生物とはどこが違うか、それは精神を発達させたこと。人間らしさは、肉体的よりも精神的であること、したがって精神的なものを失ったら、人間として堕落である。元気が骨力となり、気力となって、次第に精神的に発達してくると、自らにして生きる目標、目的を持つようになる。これを「志」「志気」という。人間は幾つになっても、理想、目標、志を常に高く持ってなければ本当ではありません

 

福島原発事故の後、外国の専門家が日本の原発に入り、「ウォークダウン」と呼ぶ詳しい調査をするのは、これが初めて。会見場には国内外のメディアが待ち構えていた。代表して話をしたのはIAEA耐震安全センター長のスジット・サマダー。強行日程の直後とあって表情には疲れも見えたが、発したメッセージはきわめて明確だった。

 「2週間かけて女川原発の1~3号機を見て来た。あれほど巨大で長く続いた地震にあったにもかかわらず、驚くほど損傷が少なかったというのが結論だ」「(放射性物質のとじ込めなどで極めて高い性能が求められる)安全系の設備はいずれも健全だった。安全面で十分なゆとりを持つ設計になっていたことが分かった」

http://www.nikkei.com/article/DGXNASFK3103C_R30C12A8000000/(日経電子版)

グリーン・ニューディールはどこへ行ってしまったのか。グリーン・ニューディールは当時、米国が国際的に批判を浴びていた地球温暖化問題への取り組みと、脆弱化しつつあったエネルギー安全保障を同時に解決するとともに、雇用も創出しようという「一石三鳥」の政策だった。

http://www.nikkei.com/article/DGXNASDD050K6_V00C12A7000000/(日経産業)

Monday, 27 August 2012 11:16

No.26:人間と脳

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人間の頭ほどありがたいものはない。これは神の恵み、頭はどれほど使っても悪くならない。使えば使うほど良くなる。頭を使って頭を悪くしたなどと言うのは間違い。勉強して頭がくたびれたとか、疲れたというものは、姿勢が悪い、胃腸の調子が悪い、肺が悪い、空気が悪いからなど、いろいろと他の条件が良くないために、その影響を受けているからで、頭そのものはいくら使っても決して悪くならない。ところが専門家は、ふつうの人間は、その頭を平均13%くらいしか使っていないという。

せっかくの立派な頭、使えば使うほど良くなる頭を、ほったらかしにしてある。休めてある、錆びつかせてある。しかし、この頭は、難しい問題を取り組めば取組むほど良くなる。これは肉体と同じで、鍛えれば鍛えるほどいい。難しい問題に取り組むというのは、本能的に愉快なのです。それは純真な子供がちゃんと証明している。大人になると心理が不純になっているのでだめですが、子供は純真なので難しいことを教えたほうが喜ぶ。子供は幼稚だからなどと考える大人が多いが、実は子供ではなく己自身の頭が幼稚なのかもしれない。己自身が疲労困憊しているかもしれない。忙しい大人は疲れている。難しい本など読めるかなどと考えるのは、それはすでにその頭がまいっている証拠。そういうときに、難しい本を読めば、それは大いなる若返りであり、蘇生である。いろいろな人生のこと、世界のことを研究・体験し、時局の問題にも終始、関心を持ち、その身を以てこれに当たれば多くの解決、確信を与えてくれる。

 

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