シリーズ② (46)

漢字は3000年の歴史がある。漢字に語源があり、古代の人々の想いがある。それを知れば人として大切なことは、いまも昔も変わっていないということだ。人として大切なこと、心と心が響き合うこと、この「響く」とは?「響」は「郷と音」を合わせた漢字。では、郷と音はどういう意味か?「郷」これは、食卓(真ん中の字)を囲んで二人(両脇が人)で向き合っている一姿を表している。ご馳走を一緒に食べ会話(音)をやり取りすることで、心が伝わる、という意味。「音」の部分を食とすると「饗宴」で、ご馳走でもてなすという意味。食は生きていく上で最も基本となる大事な行為だ。その食をすることで相手知り、自分を伝えるというのは、コミュニケーションの原点と言える。つまり『響』は、家族一緒にテーブルを囲んで今日あったことをあれこれ話す家族団らんの漢字である。昔の家庭ではよくあった風景だ。しかし、現代では生活のパターンがそれぞれ違って家族そろって食事をすることが少なくなった。コンビニで買ったお弁当で夕食を済ませる。そんな弧食が郷の左の人がいない即です。即席、即時ですね。食事とは、本来は心に栄養を与えるものです。

我々は皆で作り事をやっている、と常に自覚して生活していけばよい。ところが言語によって作られたその作りごとを「本当だ」と思い込んでしまうと人間はどうなるか?その作り事のために命を捨てるという事になる。国家間の戦争とは明らかにそういうもので、作り事同士が作り事であることを忘れて喧嘩している。これは人間の最大の愚行「戦争は愚かだ!」という言葉は正確だ。昔の人は神という作り事を信じ込んでいた、といって笑えないです。共同体というものは、つまり『社会』。人間が共同してできた集まりだ。社会とは我々個々人の集まり以上のものではない。それが存在するのは個人の観念、すなわち『思い』以外のどこでもない。(池田昌子「人生のほんとう」から)

 

副題(社会、その虚構を見抜く)

社会とは何か?人は社会という何かが実在していると思っている。社会を考える前に、まず、国家は実在しているものか?我々は国家というものが存在するものと思って日々生活している。では、国とは何か?何をイメージするか?漠然と『国土』でしょうか?国土は「国の土地」であり国そのものではない。天皇は国の象徴であり国そのものではない。憲法も国の基本的な法律であり、国ではない。日本人という民族の集まり、つまり集合体のことを国と呼ぶか?民族の集まりは民族の集まりであって国ではない。つまり、これが『国だ』は、探してもどこにもない。国家はどこにもない。アメリカ、イラク、日本と口にするが、その国は一体どこにあるのか?「そう言っている、その人の頭の中にある」のです。国は人の頭の中にある。人々はそんなものが現実に存在すると思って生きている。それは『人の思い』つまり『思い込み』だ。国家は人間が強力に思い込んでいる思い込みの筆頭です。存在していないのに存在しているということにしている。それを『作り事』と呼ぶ。国家は作り事、言語による作り事。人々は政治について熱くなる。政治は、基本的に「ない」国家を「ある」として営まれている。作りごとを作りごととして自覚してればよい。(続く)

これからどうなるのか、先のことはわからない。人間は英知によって文明を飛躍的に発展させた。この地球上で他の動物からは抜きんでた存在になったが、先のことはわからないという点では、現代人も原始人も全く同じレベルなのである。変化への予感が不安を呼び起こす3つの心配事。「健康」「子供の教育」「老後」。先のことはわからない。人は全知全能にはなれない。未来を知ろうとするあがき、わからなければわかるようになりたいと思う。これが人間の常だ。その情熱が文明をここまで発展させた原動力である。わからないから面白い。先のことはわからないから人間は面白い、人生は楽しい。人間は未来を描き、希望を抱き、それが原動力になって活気を呼び起こし、人生を、世の中を面白いものにしている。

知識と情報が教えてくれるもの。未来についての輪郭を掴む。新しく出現する事態に的確に対処していく、それが人物。では、どうすればよいか?まず、「知識」、そのための勉強、そして、「情報」、情報を掴むための努力である。何もわからない先行き。だが、わからないなりに起こった事態を的確に把握し、対処していくには、知識と情報は必須である。それを得る力がなければ、とても人物とはいえない。戦国時代の武将がいかに情報に敏感で、その収集と的確な把握に努めたか「すべての道はローマに通ず」である。

2012年7月:話休題NO.19「未来は未知」再掲載

 
 

私は在米24年になるが「英語に苦労している」と言えば驚くだろうか。もちろん、スピーチや通常のビジネスでは不自由することはない。今でも難しいのは、知らない者同士が集まるグループ討議で効果的な発言をすることだ。私がアドバイザーを務めるシリコンバレーのあるベンチャーキャピタル(VC)が定期的にミーティングを催す。そこでベンチャー企業がプレゼンテーションをする。アドバイザーは大手VCのパートナーや先進大企業の幹部、何度もベンチャーを興してきたシリアルアントレプレナーなど一家言のある人たちばかりだ。その中で次々と出る発言の中を割って意見を言い、議論をリードするのは難しい。こちらが発言した時には反応がなかったのに、あとで同様の意見を別の米国人が発言したら他の参加者から大きな反応があったこともある。

http://www.nikkei.com/article/DGXKZO90618890X10C15A8X12000/(日経産業新聞)