イルカといえば、水族館でも人気の高い動物だというイメージをお持ちの方も多いであろう。

そのイルカやシロイルカのいる水族館には行かないでほしいという意見が、いま、韓国で提起されている。巨体のイルカを狭い所に押し込んでいて、かわいそうだから?というのは、素人でもわかる話であるが、それ以上に深刻な問題が潜んでいた。

それは、イルカの特性である。イルカは、季節に応じて移動する。北極海から日本海付近までと、移動範囲は広い。シロイルカは一見、動きが遅く見えるが、移動する時は勢いよく泳ぐ特性も持っている。しかし、水槽内では、すぐ壁にぶち当たる。まっすぐ進む本能を持っているのに進めないため、ぐるぐる回るしかできない。このような環境下でイルカは多大なストレスを受ける。

また、イルカは超音波を発して、その反動で餌を捕獲したり、障害物を避けたりする習性があり、コンクリートで固められた水槽に入れられると、ずっと反響する音を聞かなければならず、耳の病気にもなるそうだ。

さらに、イルカの知能が高いことは皆、知っていることであろう。知能が高いがゆえに、そのストレスは計り知れない。

我々は、専門家でないにしろ、動物の特性を知るに十分な情報を得る手段がある。インターネットで検索しても簡単にわかる問題である。しかし、人間は勝手な生き物で、可愛いから見てみたいという願望があるため、イルカを自然界に戻そうという意見に反対する人が未だ多く存在する。

ある学者は言った。イルカが見たければ、イルカが住んでいるところへ出向きなさいと。

人間は自らの権利を主張し、様々な運動を繰り広げる。動物たちはそのような運動はできないが、人間がそれに配慮することは可能であろう。自分の権利だけで主張するのではなく、地球全体に対する配慮があれば、現在、我々が抱えている問題は減少していくのではないかと考える。