中村 友亮(プリンシパルコンサルタント)

中村 友亮(プリンシパルコンサルタント)

プラスチックによる海洋汚染が世界的な問題となっている。中でも近年問題視されているのはマイクロプラスチックであろう。
日立製作所は1月17日、英国での原子力発電所建設プロジェクトを凍結する*1と発表した。2019年3月期決算で約3000億円の損失を計上する。他の日本メーカーも輸出からの撤退を進めている。東芝は海外での新設から撤退、三菱重工もトルコでの建設計画の断念に向けた調整をしているという。日本が官民で進めてきた原発輸出は総崩れとなっている。原発メーカーは再び国内市場に目を向けざるを得ないが、原発の再稼働は進まない。新設も見込めない。
改正水道法が2018年12月6日、成立した。広域化とコンセッション方式による民間企業参入を容易にする。

民間企業の参入促進については世界の流れに逆行すると反対論も多い。水道料金の高騰、水質の低下などが問題となり海外では水道事業の再公営化の波が現れているのは明らかだという。オランダの非営利シンクタンク「Transnational Institute (TNI)」などグループの報告書「Our public water future」によれば、2000年3月から2015年3月までの間、米国、フランスなど37カ国で235の水道事業が、再公営化されたという。
世界の人口は増加を続け、2050年には90億人を超えると予想される。こうなると、2050年までに世界全体の食料生産を2005年から2007年レベルと比べ60%増やす必要があるという(世界食料農業白書2014年報告*1)。しかし、農地の拡大は見込めない。
人類は現在、地球上の凍土を除く土地の38%を農業に使っている*2。その1/3が作物の栽培に使われ、残りは家畜のための牧草地と放牧地である。それ以外の土地のほとんどが砂漠、山岳、ツンドラ、都市であるという。
耕地面積を増やさず、品種改良によって食料の大幅な増産を実現するという提案は魅力的に映る。
世界の二酸化炭素排出量は過去3年間安定していたが4年ぶりに増加に転じた。世界の平均気温上昇を産業化以前に比べて2℃未満に抑えるためには、「パリ協定」で各国が目標として掲げた温室効果ガスの削減量を3倍に、1.5℃未満に抑えるためには5倍にする必要がある。国連環境計画(UNEP)が11月に公表した2018年版の「排出ギャップ報告書(Emissions Gap Report)」はそう指摘する。このままでは、今世紀末までに世界の平均気温は約3℃上昇するとも警告する。
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